
年金を受け取るようになった世代を、デンマークでは「グッドタイム」といい「人生最良のとき」を意味します。アメリカでは「ハッピーリタイアメント」。いずれも第三の人生を謳歌しようという明るい響きがあります。

しかし、日本で呼ばれるのは、「老後」「余生」。定年後20年、30年と人生は続くのに、なぜか“老いた後”。
また、日本では、「介護は家族がすべきもの」という固定観念が根付いており、在宅介護で親を看取るのが美風とされています。しかし、核家族化、高齢化が進んでいる現代の日本において、在宅介護とは、極めて困難なものなのです。子供たちは介護に疲れ果て、介護される親も惨めな思いをし、やがて心の絆までが切れてしまう。これが現実なのです。どうしても介護というと暗く苦しいイメージがつきまといます。
一方、欧米の福祉先進国では、家族による在宅介護を基本としていません。だからといって家族の「愛」がなくなることはなく、逆に「会うことの喜び」や「介護をプロに任せることの安心」等により、家族の愛はいっそう深まっていきます。
近すぎたら、疲れ果てたら、ダメなんです。時代とともに変化してきた日本の家族にも、今後は「介護をプロに任せる」という価値観が必要ではないでしょうか。
